大阪の of 狭小住宅.net

どういう場所に建てたの？
大阪中心部から電車で一時間以内の、複数の沿線が接続する利便性の良い駅から少し離れた場所です。
ご主人の両親の所有する畑の一部を切り取って、敷地を確定するところから始まりました。



どんなリクエストだったの？
ご家族は、３０代のご夫婦２人とお子さん２人です。
バーベキューの出来るデッキ、リビングの高さは２ｍ６０ｃｍ～３ｍ、日当たりが良く風通しの良い開放感のある家とのことです。



ご主人は、建築施工監理のお仕事をされていて、ほとんど家にいないが、家作り自体に興味があり、家具の製作や素材に関してはこだわりのある方。祭り好きで和のテイストが好み。開放的で人が集えるスペースが欲しいとのこと。
奥様はバリの雑貨がお好き。気さくな性格で友人が多く、色々な人が集えるＬＤＫがご希望でした。

一年を通して、日中は照明器具を使わないってエコだけど、どういう風にしたの？
家の中に光が行き渡るように設計しました。
この家の場合、南面には大きな窓を設け、北面の洗面室や浴室、階段スペースへの光は天窓を利用しています。また奥行きの深くなる２階の子供部屋は、南面だけでなく、北側にも大きく窓を取り、更にスキップフロアとすることで、冬は部屋の奥まで光が届くようにしています。



スキップフロアって最近よく聞くけど、どういうメリットがあるの？
スキップフロアの隙間から、部屋同士の繋がり感、家族同士の気配が感じられ、安心感が得られるということで好まれます。この家の場合、スキップフロアの隙間から、リビングと子供部屋の雰囲気が伝わるようになっています。



夏涼しく、冬暖かいって、家の理想だけど、どういう風にしたの？
夏場は、大きく出た庇が、日射を遮ります。冬場は、大きな窓から部屋の奥まで日差しが届き、晴れの日の日中は暖房器具なしで生活が可能です。
予算の都合上、１階のリビングのデッキに面する窓は片引き戸１枚ですが、十分な風通しを見込める大きさとしています。

極力リフォームが必要のない住まいにしたということだけど？
子供部屋は、はじめは間仕切らず、子供２人になってから部屋を簡単に間仕切り、将来夫婦２人になった時に再び大きな部屋として利用できるように考えています。
老後に夫婦二人になれば、１階の和室を寝室とする等、１階をメインとして暮らすことも可能です。



大きな空間を作るにはコストかかりそう・・・
この家の場合もコストが限られていたので、全体をコンパクトに設計しながらも、広く視線が抜ける空間を目指しました。
まずは、高さ方向の希望である‘リビングの天井高さ‘を取ることで発生する断面方向のずれを利用して、建物全体をスキップフロアとしました。
又、正面と庇を南に向けることで、リビングダイニングとデッキスペースを斜めに区切り、窓の部分が大きくなり、開放感が上がりました。

奥様のご希望のリビングダイニングってどうなったの？
１６帖のリビングダイニングになりました。デッキと視覚的につながるよう、デッキ面全体に窓を設けています。庇があるので、夏は日差しを遮りますし、冬の日中には、暖房が要らない位の暖かさの日射量となっています。



開放的もいいんだけど、こもりたい時もあるんじゃない？
あるんです。一つは暗い部屋が欲しいとのことから、暗くこじんまりした和室とし、客間を兼ねたご主人のこもり部屋があります。

入居後はどんな感じ？
ご主人が建築業界の方なので、素材には特にこだわりがあり、床材の決定などは、工事が始まるまでに何度も変更があり、最終的にはご自身でフローリングを発注されていました。家具類はご主人が製作したり、発注したり、竣工後、行く度に序々に増えていっている状況です。
最近ようやく植栽が植えられ、竣工時の写真とはまた違って柔らかい雰囲気になってきました。リビングには奥様の好きなバリ雑貨が適度に置かれ、建物の内部に入るとちょっとしたリゾートに来たような、リラックスできる雰囲気の建物になって来ています。