神戸の震災から20年近くが経つことになります。
その当時にお住まいの家が住めない状態となり、お近くに移り、その場所はいろいろ経過を経て更地となりました。
敷地は13坪を切る大きさ。ずっと長いあいだ空き地だったようです。
施主さんは、いつかこの場所に家を建てたいと思っていました。
そして、私たち事務所に設計依頼がはいりました。
細い道に住宅が密集する、下町の雰囲気が残る風景があります。
要望は、今は平日は遠方で仕事なので土日に過ごす家であること。しかし将来に単身で住まうのに必要な用途が欲しい。あと、軽自動車を1台停められるようにしたい。
用途の要望はシンプルなものでしたが、今までにないなにかを求めている。そんな感じが伝わって、そのような中で計画を練っていきました。
そして、提案は出来上がりました。
提案の模型です。
建物を左右に切って、そこから光が入り、景色が繋がる。1階にいても広がりを感じることをイメージした提案です。
概ね、この方針を受け入れてもらい、細かい計画がすすんでいきました。
途中で本当に建物がおさまるのか気になって、再度確認しにもいきました。
設計がまとまった後の最終模型です。2階のガラスの床、その上のトップライトが建物を分断し、光が入り、視線が抜ける計画です。
工事が開始されました。
地鎮祭です。
上棟です。
配筋工事です。
中の様子ができつつあります。
トップライトから、光が差し込みました。
外側の幕がとれて、外観が見えました。完成間近です。
そして、竣工引渡しとなりました。
外観です。ほぼ最終模型と変わらない感じに完成しました。
玄関を入ると、ベンチとテーブル、上部はガラスを通して視線が空へと繋がります。
ベンチとキッチンです。全て、この家のサイズにあうように造り付けてあります。
見上げると2階に立ってる人と、スツールが浮いているみたいです。
2階です。トップライトからの空が2階の床ガラスに写りこんで、自分が浮いているような不思議な感じです。
夜も光がスリット状にもれて綺麗です。