計画からかれこれ、3年と9ヶ月の月日が流れ、家は遂に完成しました。
施主さんは天王寺区の土地を購入されて、事務所にやって来ました。
敷地は公道から細い私道を入り込んだ密集した変形地でした。大きさは31坪程度なので大阪市内では大きくは無いけど、十分であろう大きさです。そこに2世帯住宅を建てたいという依頼でした。
都心で緑を臨む二世帯って、マンションじゃなくて?
外観は整然としていて、住宅っぽく見えないのですが、1階が駐車上と親世帯住居、2階が子世帯の各個室で、3階が子世帯のLDKと浴室があります。あと屋上にデッキがあります。
どんな場所ですか?
大阪市内は、入り込んだら行き止まりという細い路地が結構ありますが、そういった狭い道でもあり、さらに坂道というややこしい道沿いにある場所です。
入り組んだ場所って、建てるの難しそうですね
難しいでしょうねえ。僕らがトントンカンカンと造るのでは無いのですが。こういった場所は、土地の価格は安い場合が多いですが、工事するのに手間がかかる場合は多少建築費が割高になることがあるので、こういった土地を購入する前に、お気軽に相談してほしいです。
中はどんな明るさですか?
写真は1階親世帯住居の部屋の様子です。全面南側の窓がありとても明るいです。やはり南側の窓は夏は日差しがあまり部屋の中に入りこまないので暑くならず、冬は日差しが入り込むので暖かくなるので、大きな窓を造りやすいです。
開放的ですねえ一階はどんな感じですか?
一階は親世帯住居部分なんですが、居間とお風呂が繋がっています。老後に備えてのお風呂の使い勝手を考えています。
台所は?
居間の中心に台所があるような感じです。台所はいろいろ物が置かれてしまうのですが、
それはそれで良しとして、日々料理をしながらの会話や、何人かで料理を楽しんだり、また料理や家事をしていることと、居間でパソコンをしていることや、くつろいでいることの動作の区分けというのか、境界線を曖昧になることで、家族みんなが集まれるような台所空間であり、居間空間を提案しています。
リビングは?
リビングとしては、台所と一体ではあるのですが、居間としてのくつろぎは考えたいと思いました。
実はそこまで広くは無いのですが、台所との繋がり、外との繋がりを考えることで南側の景色に対応する広がり感を持たせています。
屋上ですか?
屋上です。くつろげるほどの大きさです。屋根の一部にデッキ材を載せています。残りの屋根部分に太陽光発電を将来設置します。
随分窓が多いですねえ。外からのぞかれたりしない?
広い空き地に面しているので、近くから覗かれることはないですが、いくらかは覗かれるのではないでしょうか。ただ昼間はガラスが幾らか反射するのであまり見えないものです。