ここに家って建てられる?(変形地に建つ超狭小住宅)
元々倉庫があった15坪の敷地。このように、鋭角が約17度の三角角地となったのは、この敷地により遮断されていた道路を繋げる為に敷地を切り渡した残りなのです。
この土地のメリットを考えてみよう。
この土地の北側には、切り渡しのおかげで繋がった道路があります。又、東側には四つ角の交差点がある為、終日人通りが耐えることはありません。I様のご要望は、店舗付住宅。これを好条件と捕らえることで設計が可能となりました。
どうしてこんな形?
北側道路側の外壁は屋根材を端から端までズドンと延ばし、敷地の長さを強調しています。外観は店舗重視の看板建築的な感覚で北側一面に板金屋根材を使用し、人通りの多い前面道路への主張を考えました。
最大幅16m、鋭角角度17度というわずか15坪の三角形の敷地を最大限に生かすことを考え、このシンプルなフォルムとなったのです。
とがっている部分はどうなってるの?
内部空間では鋭角部分はデッキとなっています。鋭角部分と内部を視覚的に繋げるようにデッキを配置したことで、開放感が生まれました。
店舗付住宅って、プライベートは守られる?
外観は、内部の住居の生活感が外に出ないようにまとめています。
北面の道路側には板金屋根材を壁に貼り、人通りの多い前面道路への存在感と上部居住部分の遮断性を考えました。
板金屋根材の壁で、道路を隔てた内側はできる限りの開放性に検討を重ねました。
狭く感じない?
狭さを感じさせない工夫として、天井高さに高低差を付けて、スキップフロアを採用したことで、ロフト部分を加えて、5層となり、大切なリビングの部分の天井高さは3mとして広がり感を出しました。2階のLDK部分は視線が細長い東西方向いっぱいに通るように、開口部とデッキを設けて遠近感を強調し、奥行き感を出しています。
また、鋭角部分と内部を視覚的に繋げるようにデッキを配置したことで開放感が生まれました。
暗くない?
鋭角部分のデッキスペースから内部へ風と採光が入り込み、快適な環境になっています。