
狭小地、変形地もそうですが、大きな敷地でさえも、小さな家を建てても良いと思います。
小さい家を否定的に考えないで、小さいことがいくらか好きになってくれたら小さな家を建てる計画は成功します。
今まで僕たちの事務所はほとんどが小さな住宅を建ててきました。床面積が大きいほうで40坪程度で、多くは30坪前後、中には25坪以下の住宅もあります。
これは好き嫌いというよりも、現実的にコストを考慮していくと結果的に施主さんに了解を得て小さくしていった場合が多いですが、小さい家を建てられた方は傾向として、ある程度狭い感じも悪くはない、または常識的なコノ部屋は何畳ありますといった数値にこだわらず、全体の空間の雰囲気を次第に分かって頂けた方だと思います。
現に狭くて圧迫感があるようなことは言われたことはありません。面と向かって言われていないだけかも知れませんが。多分大丈夫です。
小さい家にどれだけ面白さをこめられるかということは、ちょっとした細かい工夫が必要ですが、それが出来上がると、ただ数値だけを広くして大きく見せた家以上の面白み、生活の豊かさが出ます。
人の感じ方はそれぞれ違うので、それは尊重していきたいですが、ただ単に広くしていきたいといった漠然と広くする計画はしたくはないと思っています。

『狭小住宅』という本があります。不定期ですが、7~8年くらい前から出版が始まり、現在7冊ほど出ています。狭小住宅を前向きに受け止めて、楽しく暮らす様子が伺えそうな住宅が掲載されています。それだけ小さい家を建てる施主さんが増えているようですが、いろいろ広さについては悩まれただろうと思います。
広い家はあまり考えなくても施主さんは、部屋の帖数が多ければひとまず安心します。
しかし小さい家は通常の大きさ以下の部屋の帖数であったり、現在住んでいる部屋以下であったり、また通常の部屋の形ではなくて、変形していたりと、通常平均的に想像される「お部屋」のイメージから大幅に反れて行くことがあります。図面上で空間のイメージを感じるのは結構難しいですし、いくら模型であってもなかなか実感がわきにくいので不安になります。
僕たちの施主さんでも既存建物を撤去して更地になった敷地の大きさを見てあまりの小ささに不安になって工事を中止しようと思った人も居られました。また、あまりの建物の細長さに、電車の中のイメージと重なってちょっと不安を感じていた方もいました。
しかし実際に完成してみると思ったほど小さくも狭くもなくて安心してもらっています。とはいえ、最初にできるかぎりのシュミレーションを試みることは大事にしています。

ただ単純に狭い家(狭小住宅)を求めている人は少ないと思います。また、天井が低い家は求めないでしょう。部屋の面積数値以上に広がりを感じることに良さを感じると思います。
僕たちの事務所は、ただ単純に狭い部屋を求めている人はいないので、その部屋の面積的な数値以上の開放感を得られるような工夫をしてきました。

今までどのようなことを考えていったのかをまとめてみました。詳しくは小さい家を建てる9つのポイント

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